受動喫煙は25m先まで発生、ベランダ喫煙が大問題なワケ
以前から大和浩教授の実験で判明していたことですが、最近その引用記事がありました。
タバコの副流煙は25メートル先まで影響!ベランダ喫煙にも注意が必要
=『CHANTO WEB(ちゃんと ウェブ)』2022.05.18=
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“周囲に気づかってベランダで喫煙しているはずが、実は迷惑な行為ということがわかっています”
“産業医科大学の大和浩教授が行った実験では、真下や隣の住民がベランダで喫煙した場合、ベランダや窓を開けた室内へ副流煙が飛んでくることが明らかに”
“別の実験では、地上でタバコを吸ったときに副流煙は25m先まで広がることも分かりました。タバコから吐き出された白煙部分だけが、副流煙として影響する範囲と思っていたら大間違いなのです”
“受動喫煙によって肺がんや心疾患などを患って亡くなる人は、年間1万5000人”
なおこの記事では「副流煙が」としていますが、喫煙者の吐く息も含めての「受動喫煙」が遠くまで及ぶ、という表現のほうが正しいと思います。
「副流煙」と「受動喫煙」 違いは? / 三次喫煙=サードハンドスモークは受動喫煙か? 主流煙とは?副流煙とは?呼出煙とは?
続いて、煙は出ないと思われている加熱式タバコにも言及。
“「電子タバコ」と多くの人が呼んでいるものには2種類あります。
ひとつは装置内もしくは専用カートリッジ内の液体を電気で加熱……国内ではニコチンを含まないもののみ販売されています。これが本来電子タバコといわれるものです。
もうひとつは、加熱式タバコ。これは葉タバコを加熱……ニコチンが含まれており、前述の電子タバコとは異なるもの”
“加熱式タバコは有害物質が少ないからと言って、ふつうのタバコを吸った際に起こりうるがん、脳梗塞や心筋梗塞などの病気のリスクが必ずしも低くなるわけではありません。
依存して吸い続ければ、ふつうのタバコ同様に病気のリスクを高めてしまいます”
加熱式タバコは先端から立ち上る「副流煙」は出ませんが、目に見えて吐き出される微粒子「エアロゾル」=肉眼視できるので「蒸気」ではない=はしっかり出ています。それを「煙のようなもの」と表現することもあるわけで、“加熱式タバコと電子タバコは有害物質が出ない”では決してありません。
最後に、女性向けサイトらしく妊娠や美容など女性の問題について。
“喫煙により、妊娠するまでの受胎待ち時間が長くなる、閉経が早まって生殖期間が短くなるなど、不妊に影響を及ぼす”
“妊婦がタバコを吸う場合も、赤ちゃんの発育遅延や低出生体重、「乳幼児突然死症候群(SIDS)」のリスクなど、さまざまなデメリットが”
“美容面でも影響が……体の老化を進めるため、顔の黒ずみや肌荒れなど引き起こす……きちんとスキンケアをしていても、タバコは体の内側から美しい肌を壊していきます”
“依存しているとニコチンが脳内物質をコントロールしているため、幸福感や癒やしを感じにくくなり……禁断症状でイライラしたり、緊張を感じたりするため、結局タバコでストレスは解消されません。
むしろ、その“負の感情”を作っているものこそが、タバコなのです”
大和教授の実験結果は、教授のサイトでも公開していますが、『STOP受動喫煙 新聞』第20号(2017.10)ではさらに詳しくしたグラフ・画像とともに掲載しています。
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