条例化も、路上喫煙がなかなか減らず?! なんと条例無視の灰皿が36個も! ~ 広島県福山市
困った街です。せっかく条例を作ったところなのに……。→各地で「路上喫煙」禁止が増えています ~ 広島県福山市・条例改定に ’21年11月
どうしてこうなるのでしょうか? 土地柄・“市民性”でしょうか?
煙のようには…消えぬ路上喫煙 禁止条例のある福山市、巡回強化や表示増設へ
=『中國新聞デジタル』2022/8/1= ※無料登録で全文が読めます。
以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。
“福山市がJR福山駅周辺での路上喫煙などを禁止する条例の周知に力を入れている。条例が施行された4月以降も路上に吸い殻が目立つ上、路上での喫煙を注意しようとした男性が相手に暴力を振るわれる事件も起きたためだ”
“7月下旬から急きょ関係機関とのパトロールを強化。看板なども増やして”
“ 「路面標示があるのに、吸い殻が平気で捨ててある」……吸い殻を火ばさみで回収する職員が嘆く”
“吸い殻は商店街付近や歩道の信号待ちのスペースで多く、同行した1人が30分間で拾った吸い殻は171本に”
暴行・逮捕の事件はこちら→医師への暴行犯、路上喫煙者が逮捕される ’22年7月
条例の成立時の報道→各地で「路上喫煙」禁止が増えています ~ 広島県福山市・条例改定に ’21年11月
喫煙禁止場所なのに……?
渡辺文学御大も、東京都世田谷区の普通列車しか停まらない私鉄駅の周辺で、毎日30分、一人で拾う活動を続けられていますが、一日60本前後ということですので、その3倍近い福山市の数は、すごい状態です。
条例が機能していないことになります。なぜこんなことになっているのか。記事の続きを見てみましょう。
“条例施行後、市は毎月の実態調査とは別に、住民や福山東署の協力を得て毎週金曜日にパトロール……路上喫煙者には啓発チラシを配り、路上に置かれた灰皿は飲食店などに撤去や移設を求めてきた”
“ しかし、市が調査で回収する吸い殻の数は条例施行前から大きく変わっていない”
“街頭で注意する喫煙者の中には条例を知らなかったと話す人も多い”
“市には啓発の強化を求める意見も寄せられている”
“7月15日には、路上喫煙をめぐるトラブルで男が暴行の疑いで逮捕……市は条例の周知を強める必要があるとして、パトロールを週2回に増やした”
“特に問題視しているのが、公道上の36カ所に置いてある灰皿。路上喫煙を助長している側面があるためだ。実際にこれらの灰皿の利用者からは「灰皿があるので吸っていいのだろうと思った」との声が”
“ 当初は景観への影響に配慮し、看板などは控えめにしていたが、現在24カ所ある路面標示を一定に増やす。看板を新たに約100枚、ポスター約3千枚を作って飲食店などに掲示してもらう”
“ 条例には違反すると2万円以下の過料を可能にする規定もあるが、市は3年程度は罰則を適用せず、パトロールなどを続ける。廃棄物対策課……「できれば罰則を適用したくない」”
おかしな話です。喫煙が禁止の場所なのに、灰皿が36個も置いてあるというのです。そりゃ喫煙者でなくても、吸っていい場所と思うのが普通です。灰皿を置いた者と、それを放置してきた自治体の責任でしょう。
罰則もさっさと適用すべきです。なにを遠慮しているのでしょうか。
監視員の配置や多くの表示・啓発などの経費がないというのなら、ボランティアを募集したり、市民からの通報を受けるようにする方法もあります。通報制度は千葉市が実施していますし、腕章をつけたりして行なう監視ボランティアは、新宿区などが行っています。
→通報システムが功を奏したか ~ 千葉市、違反店への指導を継続 ’20年10月
[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
路上喫煙には、“モラルやマナー”ではなく、法整備を考えるべき ’19年10月
“ポイ捨て”1000円の罰則、範囲拡大を検討=広島 ’22年5月
路上の灰皿をすべて撤去 熊本県熊本市中心部 ’22年3月
条例が一新、「全域の路上における喫煙を禁止」~神奈川県大和市 ’21年4月
「路上喫煙」が全ての場所で禁止になります ~ 大阪市 ’22年3月
「徴収なし」でも、4カ月で80人以上の路上喫煙をやめさせています = 福島市 ’21年8月
〈路上喫煙禁止〉違反は「即2000円徴収」条例が開始! ~ 千葉県船橋市 ’21年7月
路上喫煙の取り締まり、違反は10年で5分の1に ~横浜市~ ’20年12月