家での子どもへの受動喫煙、測定の結果「3割」の子が体内から有害物質 撲滅へ対策よびかけ ~ 大阪府寝屋川市

 本欄でも紹介した、大阪の自治体での調査、
 →子どもの1割が受動喫煙被害者! その大半は家に喫煙者が… 衝撃の調査結果発表=大阪府寝屋川市 ’22年3月

 子どもが家庭で受動喫煙に遭い、体内のニコチンが検出された、という問題ですが、その続報、市のさらなる調査結果の報告です。

 前回の発表では「およそ1割の子どもに受動喫煙」となっていましたが、詳しい検証で「3割」と判明したようです。

  受動喫煙疑い児童3割 寝屋川市、959人唾液測定
  =『讀賣新聞オンライン』2022/04/06 05:00=

 以下抜粋、「……」は文省略・太字化は引用者によります。

“昨年12月に実施した、ニコチンが体内で代謝される際に発生する物質「コチニン」の無料測定の結果がまとまった。参加した児童の3割から「受動喫煙」をうかがわせる数値が検出された”

“市立全24小学校の希望する4年生(現・5年生)計959人を対象に……児童が唾液を採取し、家族の喫煙状況や喫煙場所を回答するアンケートと一緒に学校に提出した”

“ 測定されたコチニン値に応じて、▽受動喫煙が生じている可能性が高い▽可能性がある▽可能性が低い――の3段階に区分。その結果、「高い」は101人(11%)、「ある」は190人(20%)で合計すると3割に上った。「低い」は657人で69%。測定不能も一部いた。個別の結果は郵送で保護者に通知した”

“ 「高い」の101人のうち、家庭内に喫煙者がいたのは84人。うち21人の家庭は「子どもの周囲では吸っていない」などと回答していた。市は「換気扇・空気清浄機の近くやベランダだけで吸っていたとしても、受動喫煙を完全に防ぐのは難しいことが読み取れる」と結果を分析している”

“ 市は今年度も小学4年生を対象にコチニン値の測定を継続する計画”

 地元テレビでも取り上げられました。

 子どもの「受動喫煙」どう防ぐ? 小学4年生の3割から“成分”検出 調査した大阪・寝屋川市は対策呼びかけ
  =『ABCニュース』04/07 18:44= ※動画報道は早く非公開となるものが多いので、開けなければ以下の抜粋をお読みください。

“ (記者リポート)「市内の小学4年生に調査をしたところ、約3割に受動喫煙が生じている可能性があることがわかりました」”

“(20代・子ども連れの女性)「びっくりなのと、子どものことを考えると、(歩きたばこなども)止めてほしい」
(40代・小学生2人の母親)「親御さんも子どもの前では吸わないとは思ってたんですけど、気を付けても3割はそうなるのかなと」”

“ 寝屋川市では、おととし、子どもを受動喫煙から守るための条例を施行。
 市を挙げて力を入れてきたなか、今回の調査について・・・。
 (寝屋川市保健所・田中英夫所長)「3割は予想以上に高い」「家庭で子どもの目の前で吸わないようにしているお子さんの約1割が唾液中のコチニン(※ニコチンの代謝物質)濃度が高い値。1番良いのは、家庭内で吸わないようにすることが確実」

“ そして、驚くべきことに、喫煙者がいない家庭に限っても、2割の子どもが、受動喫煙の疑いがあるというのです”

“ (記者リポート)「こちらの中学校でも、『喫煙はご遠慮ください』という看板が設置されています……同じ看板が、別の場所にも設置されています」

 寝屋川市は、子どもが出入りする施設の周辺に、喫煙しないよう呼びかける看板を至る所に掲げています。
 しかし、それでも受動喫煙にさらされているようです

“ (田中所長)「今回の数値を1人1人の保護者に返して、家庭内の喫煙について考えてもらう」「今年度の4年生にも同じ調査をして、啓発を続けていきたい」”

 ほかに千葉県千葉市・君津市・埼玉県熊谷市でも子どもへの一斉コチニン検査は行われているようですが(以下既報参照)、これはもう全国で義務化してほしいものです。

[当サイト関連既報] ※他にもありますので、検索窓で引いてみてください。
 小学生の体内からニコチン! 家庭内・児童虐待の受動喫煙:続報 ’20年11月

 尿検査で子どもへの受動喫煙を測定 ~ 千葉県君津市 ’19年3月

 知っていますか?「子どもを受動喫煙から守る条例」(その2) ’18年5月

 どこで吸ってきても大問題です~三次喫煙・子どもへの危険も ’20年4月

 「在宅で受動喫煙」問題・その3 ~ 家族・他人がいないところで吸っても「三次喫煙」の被害がある ’20年6月

 昔の親のタバコで、いま深刻な病気になるかもしれません ’19年1月

 “受動喫煙が無いよう配慮”は法で義務づけられています / 「加熱式タバコ専用室」の問題 ’19年3月

 子どもの前での喫煙はやはり児童虐待・弁護士が論説 ’20年1月

 “子ども受動喫煙”の撲滅をすすめる保健指導パンフ『子どもにたばこを吸わせないで! STOP!受動喫煙』 ’19年12月

 受動喫煙は子どもの緊急外来・入院の危険性を高め、医療費も高額になるとの結果が出ました ’21年4月

 まだ増えている! 家庭内での受動喫煙! 子どもへの影響大 = 喘息・中耳炎、落ち着きがない・キレやすい・知能低下も ’21年9月

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